消化器内科

逆流性食道炎

逆流性食道炎とは

酸性の胃液や胃で消化される途中の食物が食道に逆流して、食道粘膜を傷つけて炎症が生じた状態です。典型的な症状は胸やけですが、高齢・肥満・ストレスでも起こりやすくなります。

昨今の食生活の欧米化やストレス社会であることなどから、日本においても増加の一途をたどっている病気です。

胃炎・ピロリ菌感染症

胃炎とは

急性胃炎と慢性胃炎があります。
急性胃炎では、食物・薬剤・ウイルスによって胃粘膜が傷害され、胃の不快感や痛み・吐き気・食後の胃もたれなどを生じます。原因になっている薬剤や食べ物を止め、粘膜保護剤などを投与することで大部分は軽快します。
慢性胃炎は胃粘膜の老化で起こる場合と、ヘリコバクター・ピロリ菌で起こる場合があります。自覚症状を認めないことが多く、血液検査や胃カメラなどで確認する必要があります。ヘリコバクター・ピロリ菌には50歳以上の方の60%が感染しており、胃・十二指腸潰瘍・萎縮性胃炎の原因となり、一部は胃がんに進行する可能性があります。感染が確認された場合、内服薬による1週間の除菌治療が必要です。

肝疾患

肝疾患とは

肝疾患の原因として、ウイルス性と代謝性のものがあります。
ウイルス性で慢性化するのはB型肝炎・C型肝炎で、原因が分かっていても治療ができなかった1990年代はじめまでと異なり、現在では抗ウイルス治療が盛んに行われています。慢性肝炎から肝硬変、さらに肝硬変の15%が肝癌へと進行するため、肝機能が正常な状態からの治療が必要です。
その他、慢性化する肝疾患としては、非アルコール性とアルコール性のものがあり、単純な脂肪肝から非アルコール性脂肪性肝炎とアルコール性慢性肝炎へと進行します。
脂肪肝は肥満や糖尿病を合併した症例が多く、生活習慣の改善により軽快してきます。しかし、肝細胞内に脂肪が蓄積し、炎症と組織の線維化が進んで、非アルコール性脂肪性肝炎になると改善するのは困難で、肝硬変に進行することもあります。線維化が進むと、有効な治療法は確立されていません。一部はやがて肝癌を発症します。食事療法や運動をベースに、体重の5%減量を目指しますが、合併症に対する治療も厳格に行う必要があります。

胆石症

胆石症とは

胆嚢は肝臓で作られる胆汁をためて濃縮します。脂肪の吸収にはその胆汁が必要です。胆汁はコレステロール・胆汁酸・リン脂質や蛋白質から形成されていますが、胆石はこれらの成分のアンバランスや胆嚢収縮機能の低下によりできます。
胆石は、40~50代の多産の肥満女性に多く認められます。胆嚢出口に胆石がつまると、右上腹部から心窩部にかけて痛みを繰り返します。

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